たまに今働いている大学のキャンパスで、以前働いていたE高校での教え子にばったり会うことがあります。
今日も教え子の一人に遭遇し、一緒にランチを食べました。久しぶりに懐かしい顔を見て気が緩んだのか、いろいろ話してくれました。
Ms.M、物理学がむちゃくちゃ難しいんだよ。高校の数学なんて冗談みたいなもんだったよ。
Ms.M、エンジニアリング部に応募したんだけど成績が足りなくてダメだった。
Ms.M、大学で友達作るのって大変だね。高校では簡単だったのに。
Ms.M、ここだけの話、この大学は白人ばっかりで、みんな違う文化から来た人との接し方が分かってないみたい。クラスでもみんな話してきてくれないんだ。
彼らは州立4年制大学に入れたE高校ではトップだった生徒達です。でも、E高校でトップでも郊外の中流家庭の白人の生徒ばかりの高校だったら中の下だった位のレベルでしょう。そんな高校から大きな大学へ来たら、そりゃあ鶏頭牛後の最たる例。
この生徒は高校前にベトナムから移民して来て、叔父と叔母の家で召使いみたいに扱われて、勉強と家事の両立をしないといけませんでした。それでも、ぐんぐん英語を上達させて上のクラスをとって成績優秀でE高校を卒業しました。今は寮に住んで自分だけのために時間を使えますが、クラスについていくための勉強でいっぱいいっぱい。友達が出来なくて寂しそう。
この大学は白人ばっかりだもんね。白人の生徒が居心地の悪かったE高校とは正反対。彼らも18とかで相手の気持ちまで考えてる余裕がまだなくて、自分の慣れてる人とか居心地のいいグループで固まっちゃうんだよね。わかるよ、わかるよ。私が18でここに来たら絶対無理だったよ。君はがんばってるよ。
誰かに話して少しはすっきりしたことを祈りつつ、教え子の現実に胸が苦しくなったお昼でした。